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映画ライフオブパイの超長編ネタバレ/その他映画のレビュー/あと気がむいたときに羽生くんを応援

2015.GPF.SP

本日(2015.12/15)、羽生結弦選手は報ステ生出演でございます。
ギロッポンに突撃かけたい凶暴な気持ちを自制しつつも、我慢のし過ぎは体に良くないので(←言い訳)、禁を破って、もう一本 羽生選手ネタを書いちゃえ。



終結果が出るまでは軽口を差し控えておりましたが、

SPの出だしで、羽生選手は、鼻がムズ痒い?みたいに、ちょっと顔クシャになってて、それ見た瞬間「あ、もう絶対大丈夫だ」って思ってしまいました。
世界最高得点マークした直後の大会で、1日目のSPで、すでに曲が流れ出してて、今まさに滑り出す直前に、「鼻がムズ痒い」って知覚出来ている。なんなんだそれは。平常心にもほどがあるわ。

実力のある競技者は、緊張感を集中力に換えて好成績をだす。
集中してアドレナリンとかドバドバで、膝とか腰とかに故障を抱えていても痛みなんか感じなくなる。

けど、今期の羽生選手の場合は、競技の足を引っ張るような余計な感覚は遮断しつつも、鼻がムズ痒い感覚は消して無いんだからすごいなーと思いました。

で、思い出したのは「イチロー選手のスランプ」の話です。
2004年?だったか、マリナーズで安打数の記録更新街道驀進中で4月の時点で打率3割越えで、絶好調で、
でも本人はスランプに苦しんでいた、とレポがあった件。
(これも報ステのスポーツコーナーで観たんだったわ)

最初は「3割越えでなぜにスランプ?」と考え込んでしまいましたが、いろいろ考えた末の末、絶好調到来の理由を自身で把握出来ないもどかしさが、イチロー選手にとってのスランプなのでは? と思いました。(違ってたらすいません)
普通はコーチも打者本人も、当りがキテるんだからよけーなことは考えるなガンガン行け! みたいに、好調のときにその理由を探ろうなんてしない。(少なくとも昭和の頃はそうだったような)
でもイチロー選手的には、自分史上初の好調の波が来たら、その理由もくまなく把握しておかないと、調子が下降気味になったときに元の高さに戻せない。
必要なことが把握出来ない不全感→スランプ
ということなのかな〜

当時読んでいた養老孟司氏の『ヒトの見方』『からだの見方』『脳の見方』という三部作の中に、世間の人は体調が悪くなったときに慌てて体のことを考えるが、普段から体のことを考えていないのにわかるわけない。という一文がありましたの。


ほんで、話を戻すけど、イチロー選手にしても羽生選手にしても、一流を越えてしまった人の「調子」というのは、もう本人にしか判らない。コトバに直すヒマが無い一瞬の感覚で、プレッシャーの克服と引換えに体内の感覚を遮断してる場合じゃないのかも。

人間の細胞は約60兆と言われますが、羽生選手の全身の細胞が一瞬一瞬、
必要/不必要/必要だけど今は保留
と適切に仕分けをし続けて、泣き出したいほどの恐怖とかはいったん意識下に沈めて、調子の把握に必要な、体が知覚した微細な情報はくまなくサーチして脳に送る。全身の細胞から汲み上げた情報を解析して、自身の状態を自覚的に把握する。そこんとが、情報処理の量と精度が異次元 であるように思われます。

いったいどこまで進化するのか。

そのうち4回転飛んでる最中に頭ポリポリ掻いたりするんじゃなかろうか。
んで、髪の毛クシャクシャのカワイイ写真がananに載ったりするんだわ(はあと)